著作権の心配なし！ 5つの店舗用BGMアプリ比較

市販のCDやダウンロードした楽曲を店舗のBGMで使う場合は商用利用にあたるため、著作権や著作隣接権に対する使用料の支払いが必要です。使用料は店舗の面積や利用期間により異なり、たとえば1,000㎡以下の店舗の場合は年間1万円とされています。

なお、申請後すぐに店舗BGMが利用できるわけではありません。購入したCDの楽曲を使う場合は、著作権の申請には2週間ほどかかります。

あらかじめ著作権申請がカバーされている有線放送や店舗用BGMアプリを利用すれば、JASRACなどの音楽著作権管理事業者への申請・支払いは不要です。

では、それぞれの特徴と魅力をご紹介します。

端末などに専用アプリをダウンロードして利用する音楽配信サービスです。豊富な楽曲をリーズナブルに利用できるため、非常に人気があります。コンパクトな端末を使用すれば店舗の内装を邪魔する心配もありません。

CD・デジタルダウンロード

オンラインストアやCDで楽曲を購入した場合、スマートフォンやパソコンでオフラインでも楽曲を楽しめます。しかしデバイスの容量を圧迫したり、楽曲をインストールした端末でしか聞けなかったりなどのデメリットもあります。

JASRACなどの音楽著作権管理事業者への申請なしで市販されているCDやレンタルCD、ダウンロードした音楽を店舗BGMとして利用してしまうと、著作権侵害で罰せられる恐れがあります。トラブルを防ぐためにも、著作権申請がカバーされている有線放送や店舗用BGMアプリの利用がおすすめです。

店舗用BGMアプリ利用するメリット

ここでは有線放送やデジタルダウンロードの利用に比べて、店舗用BGMアプリの利用はどのようなメリットがあるのかご紹介します。

著作権の処理をしなくてもいい

CDやダウンロードした楽曲もしくは個人向けのアプリの音楽をBGMに使う場合は、著作権の申請をしなければいけません。著作権の処理にはお金も時間もかかります。店舗用のBGMアプリは料金の中に著作物使用料が含まれており、アプリダウンロード後すぐに利用することができます。

ダウンロードしなくても楽曲が聞ける

店舗用のBGMアプリはストリーミング再生なので、楽曲をダウンロードする必要がありません。ダウンロードを行うとデバイスのメモリーを圧迫することになり、数千、数万の楽曲を保存しておくのは難しいでしょう。BGMアプリならデバイスのメモリを気にせず利用できます。

ジャンルにこだわらず、様々な楽曲が聞ける

BGMアプリは幅広いジャンルの楽曲を流すことができます。そのため自分の店舗の雰囲気に合った曲が必ず見つかるはずです。昼と夜で雰囲気を変えたい場合は違うジャンルの曲をかけることもできますし、セール時などイベントの際には雰囲気を変えることにも対応できます。

楽曲数が豊富

詳細な楽曲数はアプリによりますが、数万曲を保有しているBGMアプリが多いです。自分でBGMをそろえるとなると、数時間におよぶ営業時間に対応できるように大量の楽曲を用意しなければならず時間がかかってしまいます。BGMアプリを活用すれば「曲数をそろえなければ」と心配することはありません。

操作がしやすいので、はじめて使う人でも簡単に使うことができる

BGMアプリは、はじめて使う人でも直感的に利用できるように設計されています。音楽を再生したり停止したりする操作だけでなく、お好みの楽曲を集めてプレイリストを作るのも簡単です。

リーズナブルな音楽配信サービスとして、人気を博している店舗用BGMアプリ。様々な種類がありますが、アプリごとにサービス内容や価格などが異なります。

そこで「OTORAKU -音・楽-」をはじめとする代表的な店舗用BGMアプリ5つを、価格・楽曲内容・器材サポートのポイントから比較しました。

モバイル端末とWi-Fiを利用した唯一の正規業務用BGMアプリ。お使いのタブレットに専用アプリをダウンロードしてログインすれば、国内の主要音楽レーベルはもちろん、海外のインディーズレーベルまで豊富に配信される楽曲をすべて利用できます。BGMのプロが作った既存のプレイリストをそのまま利用することも、自分の思いどおりにプレイリストを作って流せます。価格は定額制で、通常プランなら3,780円（税抜／月）、2年割プランなら3,380円（税抜／月）、3年割プランなら2,980円（税抜／月）です。また、サービスに関するサポートは365日年中無休。音響器材の手配や設置工事、店舗の移転時やタブレットの機種変更時の相談なども気軽に問い合わせができ、拠点も全国展開しているので安心です。

iPadやiPhoneまたはパソコンと有線のインターネット回線を利用した店舗用BGMアプリ。チャンネル数は31と少なめですが、価格は業界最安値の月額690円です。メジャーレーベルは使用できないものの、配信されているジャンルはクラシック音楽やジャズ、アジアンミュージック、オルゴールなど多種多様。アプリに関する問題は、メールで相談することができます。

価格や配信楽曲内容、使用する器材、サポート内容は店舗用BGMアプリを選択する上で重要なポイントです。各ポイントを比較し、後悔のないアプリ選びをしましょう。

アプリS

最もコストパフォーマンスの高いBGMアプリで、月額550（税抜）で利用できます。お手持ちのスマートフォンやタブレットにアプリをインストールするだけで利用できるので、初期コストも抑えられます。これだけの低価格を実現できる仕組みは、JASRACに登録されていないフリーのアーティストたちの楽曲を配信しているためです。ランキングに入るような知名度はありませんが、将来プロになる見込みのあるアーティストたちの曲も流れています。アプリの売上の一部はアーティストたちにも還元されているため、フリーのアーティストたちを応援したい店舗のオーナー様からの支持も集めています。

ただし、気をつけなければいけないのはチャンネルの選択肢の少なさです。メジャーレーベルは使用できず、フリーのアーティストたちの楽曲のみの収録ですので、他のアプリに比べて楽曲数もチャンネルも少ないのが難点です。配信されている曲はすべてインスト（歌のない楽曲）で、「ヒーリング」「フュージョン」などのメニューから曲調を選ぶので、お店の雰囲気にあった楽曲を用意できない可能性も高いです。ひとまず低コストでBGMを利用したい方、もしくは曲の雰囲気にあまりこだわりのないオーナー様におすすめのアプリといえます。

アプリA

国内最大級の音楽販売プラットフォームから誕生したBGMアプリです。料金は年間プランなら1,480円（税抜／）/月）、月額プランなら1,680円（税抜／月）（税抜）/月で利用することができます。
プラットフォームにはすでに15万曲以上の音源がアップロードされており、毎月約5,000曲増え続けています。このアプリではその中からディレクターが厳選した約2,000の曲が配信されています。他者のBGMアプリが数百万曲も配信しているのに比べると心配になる方もいるかもしれませんが、ディレクターがお店に必要な2,000曲を定期的に更新しているため、配信曲数の少なさで不満を感じることはないでしょう。ただし、メジャーレーベルは使用できません。

豊富な楽曲と機能性どちらも重視したい方には「OTORAKU -音・楽-」の利用がおすすめです。

配信楽曲は定番曲から最新曲までと幅広く、楽曲を選ぶときは業種や音楽ジャンルのほかにも季節や時間帯、イメージなどの多彩なカテゴリから簡単に選べます。BGMのプロがつくったプレイリストをそのまま流しても、自分でこだわったつくることもできる、自由度も音楽性も高いアプリです。

指定時間に自動再生できるタイマー設定も、再生中の割り込み再生もできるので、業務効率化を目指せるでしょう。店舗BGMでお悩みの方は参考にしてみてください。