業務用スピーカーと家庭用スピーカーの違い
スピーカーは大きく分けて「業務用」と「家庭用」があります。家庭用は、スピーカーとアンプが一体化しているものも多いですが、業務用の場合は別々のものがほとんどです。そのため、業務用はアンプと組み合わせを変えたり、スピーカーを増やしたりなどのカスタマイズが比較的行いやすいのが特徴です。
業務用スピーカーを選ぶ際には、以下の点に注目しましょう。
ハイインピーダンス接続とローインピーダンス接続
ハイインピーダンス接続とは、スピーカーにトランスを付けて電気抵抗を大きくし、少ない電流でスピーカーから音を出す方法です。スピーカーを何台も置く場合や、アンプとスピーカーの距離が遠い場合などに用いられます。
一方ローインピーダンス接続は、家庭でオーディオ機器を使用する場合に用いられることの多い方法です。スピーカーの数が少なく、アンプとスピーカーの距離が短い場合におすすめの方法です。
出力音圧レベル
出力音圧レベルは、スピーカーに入力した電力を音に変換する際の効率を表します。数値が高ければ高いほど、少ない出力で大きな音を出すことが可能です。商業施設など、広い空間に対して大きな音を出す必要のある場合は、出力音圧が高いスピーカーがおすすめです。
スピーカー設置のポイント
スピーカーを設置する際には、以下のポイントに注意しましょう。
必要な機材
店舗BGMとする場合、以下の3つの機材が必要とされています。
プレイヤー
音楽を再生するための機材です。CDプレイヤー、スマートフォン※、タブレット※など、音楽を再生できる機材の中から、自店舗に合ったものを選びましょう。
※商業用BGMサービスで対応デバイスがスマートフォン、タブレットが含まれる場合のみ該当します。
個人向けサブスクリプションや正規サイトで購入した楽曲であっても商用利用は禁止されており利用規約違反となりますので注意が必要です。
スピーカー
音楽を再生し、店舗全体に聴こえるようにする機材です。
アンプ
プレイヤーから送信された信号を増幅してスピーカーに音を送るための機材です。近年では、アンプを内蔵しているものも多くあります。
音が聞こえる仕組み
スピーカーから聞こえる音は、主に以下の2つに分類されます。
- ・スピーカーから直接聞こえる音
- ・壁や天井に反射して届く音
音はスピーカーから聞こえるだけでなく、壁や天井に反射して届く分もあります。店舗の壁や天井の作りを確認して反射音をうまく生み出すようにすれば、スピーカーの台数を減らせるでしょう。
設置における注意点
スピーカーを選ぶ際には、まず設置場所を確保できるかどうか確認しましょう。店舗では空調や照明、インテリアなどを優先することが多いため、スピーカーやアンプの設置スペースがない場合もあります。また、お店の雰囲気に合ったものを選びましょう。
設置タイプで選ぶ、店舗にマッチしたスピーカーとは?
店舗BGMの選曲センスがよくても、スピーカーの質や設置場所にこだわらなければ理想の店内環境は作れません。よりよい空間にするためには、店舗の内装や広さに合ったスピーカーを選ぶ必要があります。以下では、スピーカーの主な種類「天井埋め込み型」「ペンダント型」「据え置き型」のメリット・デメリットをご紹介します。
1. 天井埋め込み型のスピーカー
メリット
天井埋め込み型のスピーカーであれば、BGMを空間にしっかり届けることができる上、会場の雰囲気を損ねる心配がない点がメリットです。イベントやパーティーの会場としてよく使用される店舗に適しています。
デメリット
天井埋め込み型のスピーカーを設置する際に気を付けておきたいのが、天井の高さです。高すぎる天井に設置すると、お客様との距離が大きく開いてしまいます。その結果、音の周波数が大きく変化してしまうため、かえって居心地を悪くしてしまう可能性がある点がデメリットになるでしょう。
2. ペンダント型のスピーカー
メリット
ペンダント型のスピーカーは天井から吊るすタイプなので、会議場やパーティー会場として利用されることが多い店舗や、吹き抜け付きのカフェなど、様々なタイプの店舗に溶け込めるメリットがあります。なお、スタイリッシュな空間を演出できる優れものです。音響アイテムとしてだけでなく、店舗の雰囲気作りにも役立てることができます。スペースが少ないシンプルな内装の店舗にぴったりです。
デメリット
ペンダント型のスピーカーは天井から吊り下げて設置するため、天井の高さがない店舗には向いてない点がデメリットです。店舗の天井がお客様よりも少し高いくらいの場合、お客様にスピーカーがぶつかってしまう恐れがあります。
3. 据え置き型のスピーカー
メリット
据え置き型のスピーカーは、インテリアのひとつとして生かせる点がメリットです。スタンダードな四角形のものから扇形、ドーナツ形まで様々な形状のものの他に、スピーカーと分からない、デザイン性が高いものもあります。店舗ごとにインテリアとしてマッチするものを選べるでしょう。
デメリット
据え置き型のスピーカーは、スピーカーを置くスペースの確保が必要です。そのため、十分なスペースがない店舗に据え置き型のスピーカーを設置することは空間を狭くする原因となり、デメリットに感じる可能性があります。
スピーカーの特徴を把握することで、BGMをより効果的に流すことができます。自身の店舗に合ったスピーカーを選んで、店舗の雰囲気をよりよくしていきましょう。
Bluetoothスピーカーの選び方
Bluetoothスピーカーを選ぶ時には、W数(アンプ出力)とドライバーユニットの数を確認します。W数はスピーカーの性能を判断するためのポイントです。W数が高いほど価格も高くなる傾向にあります。またドライバーユニットは、数が多いほど厚みのある音を出すことが可能です。
アンプは必要不可欠!その機能とは?
スピーカーの力を最大限に引き出すためには、アンプの存在が必要不可欠です。
アンプとは、スピーカーと組み合わせて音を効果的に増幅させる機器のこと。CDプレーヤーやiPodなどのデバイスからそのまま音楽を流すと、スピーカーから十分な音は発せられません。その結果、店内にBGMを響かせることが難しくなってしまうのです。その点、アンプを経由すれば、BGMを店舗内に安定して行き渡らせることができます。さらに、アンプは音を増幅させるだけでなく、音源を選択したり、音質や音量を調整する役割も持っています。
アンプには、「プリアンプ」と「メインアンプ」のふたつの機能があり、プリアンプは音質の調整や入力切り替えを担い、メインアンプは音の増幅部としての機能があります。さらに、そのプリアンプとメインアンプの機能が分かれているセパレートタイプと、これらふたつの機能を併せ持ったプリメインアンプタイプのふたつの種類があります。用意したスピーカーと相性が良いものを選び、効率よくBGMをお店に流しましょう。
意外な盲点!化粧室のBGMで売上が変わる?
「お客様がいるフロアの音響にはこだわるけれど、化粧室の音響は特に何もしていない」という方は少なくないはず。実は、化粧室でBGMを流すことは、売り上げアップや徹底した雰囲気作りを実現する上で重要なのです。
例えば、Barのお手洗いが無音だったとします。にぎやかだった空間から静かな空間に移ると、ふと我に返り共に酔いが覚め、一気に現実に引き戻されてしまうことがあります。
その結果、帰宅時間を気にしだし、明日の仕事が気になるなどすぐお会計へと進んでしまいます。せっかくの楽しい雰囲気を崩さず維持させるためにも、化粧室の空間演出もしっかりと考える必要があります。
著作権は大丈夫?無視してBGMを流すと法律違反
著作権のある音楽を店舗BGMとしてスピーカーで流すと、法律違反となります。著作権法の基本は次の通りです。
著作権法とは
著作権法は、著作権の内容と範囲について定められた法律です。音楽など、著作物に関する著作者などの権利を保護するために制定されました。
著作権侵害は10年以下の懲役又は1000万以下の罰金
著作権者が告訴することで、著作権侵害として処罰することができます。もし勝手に使用した場合は著作権侵害となり、10年以下の懲役又は1000万以下の罰金となります。
著作権の対処法
著作権を侵害しないためには、スピーカーで流す前に、それぞれ使用するケースの対処法について知っておきましょう。ここではスピーカーで流す際に利用することの多い、4つのケースの対処方法についてご紹介します。
CDを流す場合
購入したCDを店舗BGMとして流すことも多いと思いますが、たとえ自分で購入したCDであっても店舗で流す場合は商用利用とみなされます。そのため、JASRACへの申請と使用料金の支払いが必要です。料金は主に店舗面積によって決定します。500m2までの店舗であれば年額使用料は6,000円(税別)です。申請はオンライン、郵送、FAX、支部窓口への提出の4つの方法で行います。
YouTubeを流す場合
YouTubeは、利用規約によって商用利用できません。そのため、スピーカーにつないで店舗BGMとして利用することはできません。
個人向け音楽配信サービスを流す場合
個人向け音楽配信サービスも、利用規約に商用利用は禁止ときされています。たとえば「Spotify」や「Apple music」などです。こうした主要な個人向け音楽配信サービスはほとんど商用利用できない旨が、利用規約に記載されています。
店舗向けBGM配信サービスを流す場合
店舗向けBGM配信サービスは、店舗で流すことを前提としているサービスです。JASRACに許諾を取った音楽のみを配信しているため、著作権を気にする必要はありません。面倒な著作権の申請が不要になることは大きなメリットといえます。
著作権もスピーカー設置もUSENならすべてお任せ
著作権やスピーカー設置に不安を持っているなら、USENに任せてみてはいかがでしょうか。
ここではUSENのサービスがおすすめの理由をご紹介します。
著作権使用料の手続き不要の店舗BGMサービス
OTORAKU -音・楽
OTORAKUは店舗BGMを作れるアプリです。国内の主要音楽レーベルから海外のインディーズレーベルまで、約950万以上の豊富な楽曲の中からプレイリストを作り、店舗にあった曲をBGMとして流せます。Wi-Fiとモバイル端末があれば、設置工事が不要です。
U MUSIC
U MUSICは、店舗BGMだけでなく、店内アナウンスや通信機能も標準搭載したサービスです。1店舗ごとに、業種、雰囲気、好みを踏まえて最適なBGMを編成できます。
60年以上のBGM実績でスピーカー設置もおまかせ
USENではスピーカーの用意から設置まで、すべてサポートいたします。スピーカー設置でお悩みの方は、気軽に相談してみてはいかがでしょうか。
良質な音とスピーカーが織りなす相乗効果
店舗BGMによる魅力的な空間演出は、良質な音楽とそれを引き立てる音響機器が揃ってはじめて成功するもの。
良質な音楽を流すには、株式会社 USENが提供する店舗用BGMアプリ「OTORAKU -音・楽-」がおすすめです。最新ヒットソングから定番の懐メロまで、国内外の幅広いジャンルの楽曲がBGMとして利用できることに加え、スピーカーやアンプなどの音響機器の設置も相談できます。店舗の内装や広さを加味しながら、最適な音響設備選び、音楽と音響機器の相乗効果で、より良い店舗空間を提供しましょう。