店舗別!クラシックBGMを流すメリット
お客様の購入意欲を高めるには、お店のコンセプトを正確に伝える必要があり、そのためにはお店のコンセプトに合わせた雰囲気づくりが重要です。お店の雰囲気を左右するポイントのひとつが、BGMです。数多くあるBGMの中でも、クラシック音楽ならではのメリットがあります。
スーパーマーケット×クラシックBGM
スーパーマーケットのように来客数の多いお店の場合、テンポの遅いBGMを流すことで売上アップが期待できます。これを証明するものとして、某スーパーマーケットで行われた実験事例があります。
実験内容は、テンポの速いBGMとテンポの遅いクラシック音楽のBGMを流し、お客様の歩くスピードや滞在時間、売上を比較するというものです。その結果、テンポの遅いBGMの時はお客様の歩くスピードが遅くなり、滞在時間が長くなるということが明らかになりました。そして、お客様の滞在時間が長くなることで商品に注目する時間も長くなり、売上アップにつながりました。
この実験から、テンポの遅いクラシックBGMは、お客様の行動スピードを緩めると同時に気持ちもリラックスさせ、ゆっくりと買い物をさせることで、店内の商品全体をじっくりと見る心理的余裕を生み、購入機会を増やす効果が期待できると言えるでしょう。
エステサロン×クラシックBGM
エステサロンでクラシックBGMを流すことで、より高いリラックス効果をお客様に与えることができます。これは冒頭で述べたように、クラシック音楽の脳への作用による効果です。クラシック音楽は右脳を活性化し左脳を休ませる効果があるので、脳の効率の低下を防ぐ他に、私たちをリラックス状態に導く"α(アルファ)波"が発生しやすくなります。
エステサロンでマッサージを施術する時、クラシック音楽の効果でお客様はよりマッサージを心地よく感じ、その店のマッサージ技術を高く評価するかもしれません。「この技術は、この店でしか体感できない」と、お客様に印象付けることに成功すれば、それが顧客満足度につながり、リピーター率のアップへとつながっていきます。
クラシックがレストランで効果的な理由とは!
上述のように、クラシック音楽はスーパーマーケットやエステサロンといった店舗でも効果的ですが、飲食を扱うレストランでも効果的といわれています。クラシック音楽がレストランにどのように貢献するのか、売上への影響を確認しましょう。
クラシックBGMは滞在時間に影響を与える
クラシックBGMは、レストランにおける客席回転率にも影響を与えます。飲食店の経営戦略として回転率を上げることが重視されがちですが、その考え方を全ての飲食店に当てはめることはできません。
顧客単価が低めのお店なら、回転率を上昇させて新規のお客様を次々と招き入れて効率よく営業するのが大切です。一方、客層に裕福な人が多く顧客単価が高くなる場合は、回転率を上げるよりも滞在時間を長くして追加注文を促す方法が売上アップにつながります。
このように顧客単価の高さに応じて、客席回転率を優先させるべきか滞在時間を優先させるべきかが変わります。モーニング、ランチやディナータイムごとメニューを切り替えるお店なら、メニューの価格帯に応じて客席回転率や滞在時間の優先順位を切り替える戦略が効果的でしょう。
例えば客席回転率を上げたいならややテンポが速めで軽快な曲調のBGMを選んで、顧客単価を上げたいなら追加注文を促すように居心地の良いゆったりしたスローテンポなBGMを選ぶと効果的です。
クラシックBGMは支払額にも影響をする
もうひとつ、ある人気レストランで行われた実験事例をご紹介します。実験内容は、ジャズ、クラシック、イージーリスニング、ポップスというジャンルの異なるBGMを流し、提供したフードに対してお客様がいくらだったら支払いたいと思うのか、お客様の支払意思額を比較するというものです。実験の結果、ジャズとクラシック、ポップスはイージーリスニングよりも高い支払意思額が提示されました。
また、ある大学のカフェテリアでも過去に似たような実験が行われています。クラシック、ポップス、イージーリスニングを流し、人気のフードに対する支払意思額を比較したところ、クラシックとポップスは、イージーリスニングと比べ高い金額を提示されるという結果になりました。
これらの実験検証から、気品を感じさせ高級感を演出するクラシックは売上面においてもレストランのBGMに適しています。クラシックがお店のコンセプトやメニューにマッチする場合は、そのBGMを流すことで料理に対する評価がより一層高くなり料理の追加注文に貢献します。
おすすめのクラシック音楽一覧
クラシック音楽にはリラックス効果だけでなく、曲調や雰囲気によって聞く人の心情や意欲にはたらきかける効果があるともいわれています。なかでも次に挙げる楽曲は、飲食を扱うお店に重宝する効果が期待できるので詳しくご紹介します。
モーツアルトの曲は食べ物の消化を助ける
モーツアルトの楽曲には聞く人の心を落ち着かせる効果があります。高い音の波と小川のせせらぎに似た音のゆらぎでバランスよく構成されており、心身のリラックスに作用する副交感神経の活動を高めるのに貢献します。
また人間の耳は身体の仕組み上、およそ4000ヘルツもの高音を敏感に感じやすいのですがモーツアルトの楽曲には約3500ヘルツ以上もの高音が豊富に含まれています。モーツアルトの楽曲を使った音楽療法の検証では、唾液の分泌や胃腸の活動、血圧の安定を促す報告結果があったとされます。モーツアルトの楽曲には聞く人の心身を落ち着かせて、食事で重要な消化器官のはたらきを助ける効果が期待できます。お客様にくつろぎと心地よさを提供して追加注文を促したいときに適したBGMです。
ワーグナーの交響曲は食欲を高める
ワーグナーの交響曲には食欲を高める効果が期待できます。なぜなら交響曲の曲調は快楽の感情や学習意欲を支える神経伝達物質・ドーパミンの分泌を促すからです。とくに10~20代の男性はドーパミンの影響を受けやすく、交響曲の曲調で食欲が刺激されやすい傾向にあります。
ワーグナーの歌劇「タンホイザー」の第2幕にある祝祭行進曲「歌の殿堂をたたえよう」は、交響曲の中でもとくにドーパミンの分泌にはたらきかけます。徐々に音階が上がり高音が多い交響曲は聞き手の気持ちを奮い立たせて意欲的な姿勢へ導くので、なかなか食欲が出ないというお客様に効果的です。
ショパンの曲は雨の日の憂鬱を晴らす
雨が降ったり天候が崩れたりする日は、客足が遠のくきっかけになります。そこで雨の日でも落ち着きと快適さを感じさせるBGMを流すようにすれば、お客様の沈んだ気持ちを解消できる上、「雨の日といえばあそこ」という印象づけをすることで固定ファンの獲得にも一役買います。
雨の日にぴったりのクラシックといえばショパンの制作した「雨だれ 前奏曲第15番」です。途切れることなく続く伴奏の変イ音が雨だれを連想させることから「雨だれ」と呼ばれるようになりました。とくに曲の中間部は激しく降りしきる雨音を象徴させます。ふさぎがちで憂鬱な気持ちをリラックスや居心地の良さといった癒やしの感情にスイッチすることができるので、お客様のみならず従業員のモチベーションの低下も防ぎます。
雰囲気の異なるクラシックを選ぶ!「OTORAKU」の魅力とは
クラシックをお店のBGMに利用するのであれば、タブレットとWi-Fiがあれば簡単に導入できる、業務用BGMアプリ「「OTORAKU -音・楽-」が便利です。
プレイリストはBGMのプロのノウハウが凝縮されているので、クラシック音楽に詳しくない方でも的確に店舗にぴったりのBGMを探すことができます。もちろん、自分で楽曲を検索して店舗オリジナルのプレイリストを作成することも可能です。選曲時は、多彩な音楽ジャンルや業種からはもちろん、「ナチュラル」「ラグジュアリー」などの雰囲気や、「モーニング」「デイ」「イブニング」「ナイト」などの時間帯によるイメージからも選べるので、BGM効果を考えた運用ができます。
同じクラシックBGMのカテゴリでも、曲調やヴォーカルの有無で雰囲気や音楽効果は変わってきます。「OTORAKU」のプレイリストは曲のテンポやヴォーカルの有無が確認できるので、例えば、アルコールを提供するレストランではテンポが遅めのクラシックを、エステサロンではクラシックでもヴォーカルのない曲でお客様の意識を施術に集中させる、といったお店のシーンに合ったBGMの活用ができます。
また、混雑状況や客層、サービス内容が時間帯で変わるお店なら、分単位でBGMを自動切換えできるプログラムタイマー機能もおすすめ。そのときにマッチした効果的なBGMをタイマーで設定できるので運用も効率的です。
「クラシックをBGMにしたい」「お客様の満足度を高めたい」「売上アップを狙っている」という方は、ぜひご参考ください。
最適なBGM選び=お客様に最適な環境
BGMの選曲はお店の雰囲気づくりとお客様の心情に大きく影響する大切なものです。BGMはお店のコンセプトを印象付ける重要なツールのひとつで、売上や職場づくりに深く関わります。とくに時間帯によってサービスやメニューをガラッと変えるお店なら、なおのことBGMの存在が欠かせません。クラシックはスーパーマーケット、エステサロンやレストランの雰囲気づくりに一役買います。最適なBGM選びはお客様と従業員にとって最良の環境を提供することにつながります。お客様に快適に過ごしていただき、さらに売上も確保したいレストランでは、クラシックのBGMを効果的に使いましょう。